松山観光記 ─道後温泉編─ 

  • 2009.06.13 (Sat)

   一

 親譲りの方向音痴でツーリングの時は損ばかりしている。四国に来ても道に迷って迷子になったことがある。なぜそんな迷走をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。そのまま目的地に向かおうとしても、地図と実際の標識が違い、いくら走っても、何故か予定のルートから外れてしまう。どうしようもないやーい。という訳である。
 松山へは初めて訪れたが、今回はチラシと一緒だから迷う筈もない。それも車だから楽なもんだ。先ずは松山城へ赴き、城を一通り巡った後、道後温泉へと向かった。温泉へ入るつもりはなかったが、松山のシンボル的場所なので行ってみるのもいいだろうとチラシが勧めたのだ。たしか松山へは去年も立て続けに訪れていたし、きっと贔屓の場所なんだろうとおれは思った。


   二

 ぶぅと云って車が止まると、カメラを抱えて外へ出た。駐車場は何かの建物の屋上にあるから道後温泉の本館がよく見えた。近代的なビルが聳える中に此処だけ古い建物がある。何とも似つかわしくない光景だが、この建物が公衆浴場なんだから大したものだ。

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 下へ降りて本館の周りをぶらぶらする。流石に観光地とあって温泉の前には沢山の人で賑わっていた。本館の二階は休憩処になっている様で、簾の隙間から人が横になっているのも見えた。こういう佇まいだから入浴料もさぞかし高いんだろうとおれは思っていたのだが、そんなに高くはないとチラシが教えてくれた。だがこんなに人が多いんじゃ、きっと浴場も芋洗い状態だろう。どうせ温泉へ入るなら、人が少ない時にゆるりと入りたいものだ。

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 入り口の所には人力車が数台止まっている。何気に面白そうだと思ったおれは、通りすがりにちらりと料金表を見てみた。大人一人が十分で千五百円、二十分は三千円、三十分だと六千円とある。篦棒に高い。だが一人で乗るのは恥ずかしくても、今日はチラシがいる。せっかくの機会だから十分だけでも乗ってみようかと大いに悩んだ。チラシに言うと、えー乗るんですかとあまり気乗りしない返事が返ってきた。その言葉に冷静になって考えると、二人だと十分でも三千円だ。何だかえらく高いように思えて、結局止めておいた。


   三

 いよいよ駅前へ出た。初めてからくり時計を見た時は、何だかでかかった。一時間毎に音楽を奏でながら人形が出てくるという時計だ。二時まではまだ少し時間があったから、その辺を見て回って時間を潰した。

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 二時少し前に二人のマドンナと坊っちゃんたちが現れた。たしか彼奴らは松山城にいた筈だ。まさかここまでやって来たのかと思ってよく見たら、城に居た彼奴らとは別人のようだ。どうやら主な観光地で案内をしているらしい。
 二時直前に、その坊っちゃんがいきなり大声で時計について説明を始めた。やがて音楽が鳴り響き、ゆっくりと時計がせり上がって行く。扉が開いて人形たちが出て来た。見物人たちはほぅと感心しながらカメラで写真を撮っている。なかなか見事なものである。二十分程だったが、待っていた甲斐があったというものだ。

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 時計の脇には足湯があって老いも若きも足を浸けていた。ずっと歩き回っていたおれは少しばかり浸かってみたいと思ったが、生憎タオルを持っていなかったので断念した。

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 足湯の裏には鷺石がある。道後温泉のシンボルである白鷺についての説明もあった。だが、どう見ても石には鷺の足跡らしき形跡は見えなかった。


   四

 駅前には線路があって、坊っちゃん電車も行き来している。但し道路は工事中である。その為に些か煩くもあったが、ちょうど坊っちゃん電車が入ってきたのでチラシは大いに喜んでいた。

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 道後温泉駅は何となくノスタルジックな雰囲気である。観光客も多いが、うんざりしてしまう程でもない。電車を利用する人々も皆のんびりと電車を待っている。
 チラシは坊っちゃん電車に乗りたそうな素振りだった。だが料金が今一分からなかったので結局乗らず仕舞いだった。それでもからくり時計と坊っちゃん電車を見て大いに満足だった。


   五

 君団子を買いませんかとチラシがおれに聞いた。チラシは気味の悪るいように甘いものが好きな男である。
 おれはそうですなあと少し進まない返事をしたら、君坊っちゃん団子を知っていますかと失敬な事を聞く。あんまり詳しくは知らないが、どうせ餡が入っているだろうと思って買わなかった。だが買わなくて正解だった。後から分かったのだが、チラシの両親が団子を買っていてくれたからである。
 そのまま商店街を歩行て戻っていく途中で面白いものを見つけた。見てくれは何の変哲もない普通のタオルである。だが大変面白い柄だったので、おれは大いに心を動かされた。手に取って暫く悩んだ。だが所詮はタオル、家には沢山あるから良かろうと結局買わなかった。家に帰ってからやっぱり欲しいと激しく後悔したのだが、最早手遅れであった。

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 それにしても原付のナンバープレートは可愛い。松山市オリヂナルの雲の形だ。てっきり白色だけかと思っていたら、原二もちゃんと雲の形をしていた。
 そんな道後温泉を堪能し、車に戻ると次はどうしようかとチラシが聞く。あんまり時間もなかったから左程遠くに行くことも出来まい。暫く考えた挙げ句、奥道後の方へ行ってから家へ帰ることにした。
 次回「奥道後編」へと続く。

Comment

ちょっと変わった雰囲気の日記だなぁと思いながら
読んでたら、小説風に書いてたんですね^^
自分を「おれ」と呼んでいるのがカッコいいw

旅の情景が写真付で小説風に書いてることもあって
伝わり方が、いつもと違いますね~

次回作が楽しみです♪

  • 2009.06.16  15:51 
  • すると
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>するとさん

ありがとうございます(^^)

>小説風
松山といえば「坊っちゃん」ってコトで、元ネタは夏目漱石のあの小説ですよ(^^;ゞ
(今思えば、チラシさんは「縞シャツ」にしとけば良かったかも…(マテ))

サクッと上げるつもりが、シャレで書き始めたらこんなになってしまいました(笑)

次回作は・・・残念ながら特にコレといったこともないし、あとは帰るだけなので、通常営業(違)に戻ります(^_^;

  • 2009.06.16  18:37 
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あらら 温泉に入らなかったんですね。
せっかく温泉に入るならゆったり入った方が
いいですもんね~

森さんが気にいったタオルが
とっても気になります!
気になって眠れないかも(笑

  • 2009.06.16  20:24 
  • もっち
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>もっちさん

>温泉
入り口には大勢の人でゴッタがえしていて、かなりの人が入っているようでした。
さすがに土日祝は終日多そうですが、チラシさん曰く、平日の早朝あたりならまだ人も少ないとか…

>タオル
これはですね~、そのうち「タオルを買いに行こう」リベンジツーリングを計画しているので、その時にまたブログで紹介します(笑)

  • 2009.06.16  20:42 
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リベンジツー

皆でOFF会して温泉に浸かるんですね(お

それにしても森さんは文才があるなぁ。

>白鷺
あれですよ。
○○な人には見えないという(マテ

  • 2009.09.09  18:48 
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>狂さん

リベンジツーの暁には、温泉と、あとは人力車にも乗ってみたいですね~(笑)

>白鷺
なるほど、アレですね (謎)
私にはちゃんと見えたので (ry (笑)

  • 2009.09.09  21:42 
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